あの美しかった音色はどこに行ってしまったのだろう。

久しぶりにピアノを弾いたら、指が全く動かなかった。

ああ、とうとうここまで来てしまったか。そりゃそうだ、毎日6〜7時間ぐらいは弾いていたのに、今や気が向いた時にしか弾かなくなったのだから。

唯一の取り柄だと思っていたが、それもなくなりそうだ。怖い。何もなくなってしまった自分はなんの価値もない自分へとなるのか。

 

好きなピアニストが弾いている曲を目をつむって聴く。自分が弾いているところを想像する。音色が心地よく、とても気持ちがいい。たくさんの歓声。嬉しい。

こんなわたしでも、昔はこんな輝いていた時期があったのだ。

誰も知らない時間。誰も知らない音色。

誰も知らない昔のわたし。

 

何やってるんだろう、わたし。